Somatic Education 問い合せ 更新日 2009-3-16
頂いた文章
西岡のコメント

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● Tsさんは 2004年 5月に初めていらっしゃいました。産後側彎症の症状がひどくなり、いろいろ試した後、僕のところへ来て下さったのです。Tsさんとは、初めに約1ヶ月の間に S.I.とF.I.(フェルデンクライス メソッドの個人レッスン)を集中的にやって、その後もフォローアップのレッスンをしています。彼女の取り組む姿勢は素晴らしく、とても大きな変化改善が起きています。(強調は西岡による)

Tsさんの「手記」

小学校低学年からの側彎症で、36歳で子供を産んでから症状がひどくなり、産後すぐはお茶碗も重たく感じるほどでした。勿論、赤ちゃんを抱っこする事も出来ませんでした。それから2年の間、整体やヨガ、スポーツクラブでの筋トレや十字式健康法(気で背骨の歪みを治す)をするうちに、何とか家事や育児が出来るようになっていました。

そんなある日、アレクサンダーテクニークの事を知り、寛さんのホームページにたどり着きました。聞くと、S.Iも一緒にすると効果的とのことで、お願いすることにしたのです。

その効果のほどを先に言うと、私の記憶する今までの自分の背中の中で、いちばん伸びた状態になりました。自分で身体をさわって見ると、「うっそ〜!これが私?」とびっくりします。でも、とても不思議なことに「あれ、まだまっすぐになってない。もっと治るはず。」と感じるのです。最初にワークをしてから半年ほどになり、その後も何度もしていますが、今も同じように感じます。そして、背中は伸び続けています。

私は寛さんのワークしか知りません。だから、他のかたと比べるという方法でお伝えする事は出来ません。ご了承願います。

ワークでは、自分についてのいろいろなことに気づきます。じつは、寛さんによって気づかせてもらっているのでしょうが、自分で気づいたように感じ、それはとても嬉しくてしかたありません。そのいろいろな自分についての気づきについてお話します。

私の背中は、ゆがんでいるのではなく、私がゆがめているのだということ。自分を責めるという感じではなく、「私がゆがめているということは、私がそれをやめることができる。という、希望を持った感じです。

私は何かをする時に、自分の力をたくさん使う方法、「あ〜しんどかった!」というやり方が好きだということ。そういう方法で私はやったという充実感を感じるのです。それは、一生懸命やる、ということが良いという考えと、上手くいかなくても力一杯やったのだからという自分や周りに対する言い訳からです。

細かいことも、たくさんあります。歩く時の身体の使い方や、立つとき、座るとき、食べるとき、服を着るとき、子供に絵本を読んでいるとき。自分は身体のいろんなところに力を入れて、固め(固めているところは、動かないそうです。)、わざわざ大変なやり方をしています。その長年の癖はそう簡単には抜けません。気をつけていても、嫌になるくらい「またやってる!」と気づきます。でも根気良く気をつけ続けると、ある日「あ、してない!」と嬉しい発見をする事になります。そして、どんどん楽に暮らせるようになってきました。

以外なところでは、顔の筋肉にもいつも力が入っています。顔の力を抜くと、背中の力も抜けるようです。手足の指も力が入っています。

こんなに力を入れることが好きな理由は、力を入れることで自分の存在を確認しているのかもしれません。力を入れて、身体を固めると落ち着くのです。自分がここにいると感じるのです。でも、寛さんのワークによって、他の方法でも自分の存在を感じることができると気づきました。

それから、子供の動きを見ていると、とても参考になります。いつも軽やかで、楽しそうでな動き。私もかつてはこうだったのだから、思い出せば出来るはずです。

いちばん最近のワークで気づいたことは、私は「受け入れる」ということが苦手だということ。寛さんに身体をさわってもらいながら、その指や手のひらを迎え入れるような感じを想像したら、いつもよりもっと力が抜けたのです。今まで、私はいろんなものを、固い体と心で受けとめていたのだろうと思います。

こんな風に、自分の感じることに耳を澄ませて暮らすようになると、他人の目を気にすることが少なくなりました。良いか悪いかはわかりませんが、見栄えより、自分が気持ちよい格好をするようになりました。まず、ブラジャーは私にとって、とても力が入ってしまう物です。背中の途中で意識が分断されてしまうので、そのあたりが固まってしまいます。自分の動きや意識に沿う服が私にとっては良いようです。

自分の身体の動きを意識する時、たいてい同時に寛さんのことも思い出します。ということは、寛さんのことを頻繁に思い出すのですから、自分が寛さんのことをどんな風に思い出すかはとても大切だと思います。もちろん好きだと思う人を思い出す方が良いに決まっています。だから、あなたが寛さんに会ってもし「あまり好きではないな・・・。」と感じたら、効果は少なくなるかもしれません。私の場合は、尊敬し、感謝しています。寛さんと出会って幸せだと思います。(寛さんに頼まれて、書いたのではありませんよ)

身体の痛みは、自分が痛めているのです。やめることは自分で出来ます。そのきっかけを寛さんのワークは教えてくれました。みなさんも、寛さんと一緒に嬉しい気づきをたくさんしていただけますように。

『人に頼っていてはいつまで経っても頼り続けてしまう。』、『自分自身で出来る事を学びたい』とうちに来てくださいました。自分自身で取り組む姿勢が、こんなに素晴らしい変化改善を起したと思います。先生の役割は、クライアントが学び易い様に状況を整えたり、探求のヒントを与えたり、方向を示す事です。本当に大切な事は、クライアント自身が主体的に取り組んで、学び取って行くしか有りません。それがやり易い様に、手助けするのが僕の本当の役目だと思っています。

先生を思い出す事で、自分自身へ意識を向けたり気づきをもたらすきっかけになる事が多いです。僕も、先生や例えば上司に付いた時は、たいていまず好感を持ちます。意識はしていませんでしたが、そうする事で、その人から学び易くなるようにしていた様です。そのまま、その時々の自分自身や、自分自身を通して感じている世界に気づく事を続けて行けば、その素晴らしさに魅せられてどんどん「今」を経験する様になって行きます。その頃には、いつの間にか先生は懐かしい存在、何かきっかけが欲しい時に頼りになる存在になっているでしょう。

つねづね気づいてもらいたいとか学んでもらいたいと思っている事を、十分に受け止めてもらっていて、教師としてとても嬉しいです。まだまだ至らない僕ですが、お役に立てて幸いです。

それから、S.I.は側湾症の改善にとても有効であると言われていますが、それがまた確かめられました。そういった事を改善しようと取り組んでいる皆さんに、Somatic Education を試して頂けたらと思います。

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● スイスで勉強中のRさん(20代女性)に 2005年 1月に頂いた「感想文」のメールを、Rさんの許可を得て、転載します。Rさんは弦楽器の奏者で、日本の音大を卒業後、現在も海外で研鑽に励んでおられます。短い来日の日程の間を縫っていらっしゃいました。(見出しと強調、()内の補足の一部は西岡による)

Rさんの「感想文」

今回約3週間で7回のS.Iとプラスアルファのワークを受けて、寛先生のワークの感想、今気付くことを書きとめておく事にします。

それぞれのワーク、変化を感じるよりまず「気持ちよい」が先にきて、どの回でどういう変化を感じたかイマイチ記憶にないのですが、何度か驚く変化がありました。

<<< 楽器を弾く時の姿勢、楽器を持つ場所が見事に定まった >>>

私は楽器を弾くのでそれに関しての変化が一番わかりやすかったのですが、まず何回目かのワーク後急に体の重心をはっきり感じ、そしたら今まで悩んでいた楽器を弾く時の姿勢、楽器を置く(持つ)場所が見事に定まりました

そこしかない!って場所が決まったわけでないのですが、何と言うか迷うことなくソコに楽器を持っていくというような、自然に生まれた新しい感覚でした。

そして改めて楽器を弾く姿勢は先生に教えてもらうものでなく、自分で見つけるものだとはっきり感じました。けど、それって難しい。だけど寛先生のワークのお陰で近道で知ることができた、というか、気付かされました。

<<< キレイになる >>>

そして、見た目の変化も大きいようです。筋肉のつき方が変わると、正しい位置になるとキレイになるもんですかね。周りから、足の形がよくなったとか、痩せてもいないのに体のラインがスッキリしたね、とか褒められまくりで気分良いです。笑

今までよくコケて足を怪我するからスカートもはかなかったけど、足の形も良くなったんなら夏はズボン暑いしスカートでもはいてみようかって気にさえなります。足の長さもそろえてもらったし、きっと躓くこと、コケることも減るだろうし!・・

うん確かに減ってる!

あと変化できっと体のあちこちや呼吸が楽になったと思いますが、その辺は直ぐに馴染んでしまうので実感しそこねました。もったえなーい。

<<< 体以外の変化 >>>

それからワーク効果なのかな?体以外の変化では、意思がしっかりしたように感じます。自分の事って一番わからなーい、と口癖のようになっていた私ですが、具体的にどうというより何か自分の人生の中に大きな柱が一本立ったようなそんなスッキリした気分になっています。

<<< 生活の中で新しく感じる感覚 >>>

今生活の中で新しく感じる感覚、意識して感じれるようになったことは幾つかあるように思いますが、

まず、背中。意識したらすごくよく使っていることに気がついた。今まで使っていたか怪しいですけど・・。

そして、骨が体のあちらこちらにあることを認識。体の中にある色んなものの存在感が高まり、全部必要やからあるんやなぁ、なので使ってやらんと!って気分にさせられます。(どうなんだろ?全部使うものなのかな?)

上手く使ってやるとたくさん動きが増えてキレイなしなやかな動きになるんでしょうねー。

エレガントな動き、憧れます。

<<< ぎこちない動きが、エレガント〜〜!へ >>>

そういえば、ワークを受ける前後に2度コンサートをしてそのビデオを見て驚きました!

同じ曲を弾いてるのに、えらく姿勢や動きが違うのです!

1度目のコンサートの後ビデオを見て、ああー曲の表現にあってないぎこちない動きが目につく・・楽器が下がってる・・目線が低い・・など、見た目てきに自分が思っているのと違ってショックだったのですが、そんな事も忘れて2度目のコンサート。

あっ!楽器上がってる〜!右手がしなやか〜〜エレガント〜〜!と皆でビデオを見てるときに思わず叫んでしまいまいました。。が、(ワークの効果だったと (西岡))皆納得。

とっても、嬉しいこと(変化 (西岡))でした。

私のワークのイメージは、体の今までの生活習慣でついた癖をほぐして赤ちゃんのような変な癖のない状態にしてくれるもので、そして自然に戻った体をそこから自分で新しく作っていくような事だと思っていました。

でも、私まだ何も作ったつもりないし。。それでコレだけ変化を見る、感じる事ができるのは本当に驚きました。

<<< 楽器を持ってのワーク >>>

S.Iを7回終えた後に2回、楽器を持ってのワークをしてもらいましたが、これでも単純明快な本当に良いアドバイスを頂きました。

よく自分と違う楽器の先生にレッスンしていただくと客観的に曲を見て頂けるのでたまに度肝をぬかれるようなアドバイスがあって大好きなのですが、まさにソレでした。

体の動きの仕組みを熟知してはるからこそ的確に言うて頂けるアドバイスで、いつのまにかついてしまった楽器を弾くときの癖、思い込みなどを寛先生の「背中意識して」など簡単な一言で全て解決って感じだったのです。

<<< 楽器と一体 >>>

私は音楽を聴いたりコンサートに行って感動するポイントは、演奏者と楽器が一体になってるー!と感じる時です。

演奏者の中から溢れてくる音楽が楽器を使って音となって出てるのだけど、その音がまるでその演奏者の声であるかのように楽器と体が一体となっているようにみえ、その音からは演奏者の人となりまでをも感じる事ができる、そんな演奏家に憧れます。

内面的なものもあるけれど、まず見た目、実際楽器の置き場所さえしっくりきてなかった私は本当に寛先生のワークが為になりました。

楽器と一体となって体をつくる、姿勢をつくる、それが出来そうで出来ず、どうしても楽器と距離があってしまう、そんな楽器を弾くものとして一番ベースとなる部分の悩みへ最高のアドバイスを頂けたと思います。

<<< 感想を書いてみると >>>

こうして感想を書いてみると本当に良い事ばっかですねぇ。

この感動を忘れてはならん!と思ってコレを書くことにしましたが、改めて書いて感じること、気付くことも多く、よかったなぁと思っています。

<<< 寛先生でよかったなーと思ったこと >>>

最後に、寛先生でよかったなーと思ったこと。

今回私はS.Iを受けることにしましたが、寛先生はS.Iの範囲にとどまらず、きっともっと総合的に私のことをみて、今私に一番必要な事を的確に見極めてワークしてくださったと思います。

アレキサンダー、フェルデンクライス、S.I.と3つとも教えるというのは珍しいことのようですが、それでこそできる、寛先生ならではのワークだったんだろうなぁと大満足しています!

私はワークを受けれる期間が限られていたので、長く続けて、定期的にということは出来ない。

でも寛先生ワークなら、またふと1時間でも現れたらその時必要なモノを的確に与えてくれるだろうとそういったことでも安心感、信頼感がうまれました。

とりあえず感想文はこの辺で終わりにしようと思いますが、特に体に大きな支障があったわけでもない私にも自分の体にしっかり向き合う機会になり、そして色々なことを教えられ、気付かせてくれたワークに出会えたことに感謝します!

今まで「気付く」って言葉を使ってはいたけど、ココで使った「気付く」って言葉にはなんか妙な重みがありますね。笑

ではまたの機会を楽しみにしています。

何か具体的な目的が有って、それに日々取り組んでいる人とワークするのは、お互いとても興味深くて面白いです。

僕は音楽家でもないのに、プロの演奏家の役に立てるなんておかしいと思う人も多いかもしれません。ところが、実は楽器の演奏なんてほとんどした事がないからこそ、全く別の切り口から取り組めるので、大いに役に立てます。こういった人たちは、僕のところに来る迄に既に音楽関係の先生に付いて、長い時間をかけて多くの事を学んでいます。演奏家の先生たちから学び易い事、演奏家でないと教えられない事は、既にかなり学んでしまっています。

そんな人たちが、それ以上成長したい時に、別の方向から見る事が非常に役立ちます。今では多くの人が気づいている様ですが、音楽家のパフォーマンスとからだの使い方には密接な関係があります。体全体をより合理的に使えば、それまで難しかった事も、割と簡単になったりします。ワークを通じて先に進む為に必要な、感受性、感覚も高める事ができます。その人の能力が全体的に引き上げられるので、飛躍的な進歩に繋がるのです。

Somatic Education は、どんな事でも、自分がどうしているかを知って、改善して行く、問題を解決して行くのに、とても役立ちます。これまで『才能』という言葉で片付けられて来た多くの事も、学んで身につける事が出来ます。それを体験できるのが、Somatic Education の素晴らしい点だと思っています。

(勿論、初心者の皆さんにもとても役に立ちます。癖になってからそれを改めるより、初めから余分な癖をつけない方が余程簡単だし、より良いからだの使い方を知っていたなら、演奏や練習も比較的容易になります。)

それは、音楽でもスポーツでも、家事でも、デスクワークでも、みな同じです。全ての活動をより良くして行けます。

『不可能を可能に、可能を容易に、容易を優雅に。』… by Moche Feldenkrais

*** ( 前略 ) ***

自分の感想文を改めて読んで面白かったー。ワークを受け始めたんも、あの感想を書 いたんも、えらく昔のことのように思うー。そういえば、1回1回終わったあと、結 構しんどかったな〜〜。何がしんどいか分からへんかってんけど、なんか、はか なーーい気分になっててん。ますます自分の体とココロ(頭ん中?)が、あ〜〜もど かしい!!って感じ。・・なんやそれ!

*** ( 中略 ) ***

この感想に書いたことって、寛さんのワークで私が受け取ったことのごく1部やけ ど、ひとりでもコレ読んでワーク受けたいって思う人がおったらええなーと思った わ。周りをみても体がこんなワークを必要としてそうな人はいっぱいおるのに私はな かなか口では勧めるの難しいし、いつか自分でワークを受けたくなってそんな時にた またま寛さんのページで感想とか読んで、ワークを受ける後押しにでもなったら嬉し いなぁー

*** ( 後略 )***

感想文を確認して頂いた後、こんなメールも頂きました。

ありがとうございます。このようなメールを頂くと、いつもとても嬉しいです。

励みになります。お蔭さまです。

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